この街の春は特に不安定なものだとおもう。気温は10度を下回ったりそんなこともなかったりする。4月も下旬と言えど冷え込みがちな朝晩にはまだストーブをつけたりする。
風は強く吹きつけるし、もういいよという程に嫌気がさしてしまうくらい今冬も世話になった冬物のコートを着用するか春物のコートを着用するか迷う。
惰性と言われればまぁそうとも言わざる終えない生活は続いている。
最近は風呂に浸かる事が昔より一層気に入っている。
今日の仕事は11時からだったので、眠る前に考えていた事は、
早めに起きて朝ごはんを食べてゆっくりシャワーを浴びて15分前には職場に着いてタバコを一本吸っている。
とまぁ、そんな事を考えながら眠りについたわけだがどうも僕の身体は何かが欠如しているらしいのか、はたまた疲れていたのかわからないが、10:50分に家を飛び出した。
こんなはずじゃなかった という朝ももう何度繰り返せばいいのだろうか
話は変わるが僕は一昨年の6月くらいから去年の10月くらいまで引きこもっていた。
引きこもってたと言ってもバイトはしていた。
バイトに行って家に帰って母が支度してくれた夕食と発泡酒を嗜み
平日はだいたい父親と母親と僕で静かに食卓を囲んでいた。
夕食をある程度済ませると部屋に篭り、何をするでもしたい訳でもなく明日の為に眠り。
朝は大体7時に間に合うように家を出る。死にたさと生きたさを両手に持ったまま、帰りもまた同じ道を歩いた。気がつけば必要以上に人と会わなくなってから1年ちょっと経とうとしていた。
辛かった。季節もうまくわからなかったし、人とはなるべく会いたくなかった。雲のようと言えば雲のような生活をしていたがうまく思い出せもしない。とにかく退廃的で堕落した生活をしていた。ある時はシャワーを浴びるのもどうでもよくてだいぶそれをしなかった。シャワーを浴びる事も気が遠くなっていた。本当にどうでもよかった。頭が痒くても自分で嫌な体臭を感じても、なんというか、本当にその気になれない。車のエンジンをかけなきゃ車に乗っていても動かないのに、キーを回す気になれないような。そういう感覚でできることとできない事がたくさんあった。今まで当たり前にしていた事すらも。
なぜそうなったのかも、今はまたなぜうまくやれてるのかも
ほんとのところ自分であまり理解できていない。
ただひとつ、なるべくあの頃には戻りたくない。
自分で選んで歩んできた道を眺めてみたら
ぼんやりと自分を恨むことしかできなかった。
全て自分のエゴで自分の罪だった。
後戻りって奴は本当にできなかった。
頭の中でその道を戻ろうとすれば
ただただ部屋を出れなくなるだけだった。
新しい唄がなかなかできない。
日記は書こうとすればなかなか書けない。
まだ不安がいっぱいある。
何が正解かわからない、なんだか、息苦しい。
ぼくはやさしい人間ではない。
酷く醜くて真っ黒で下劣な人間だ。
生かしてくれてありがとう。
君が辛くなった時、僕はなにができる。
あの娘の夢をみた。髪を派手に染めて気が狂ってた。
メンフィス通りの雨が止まない。
今は少しだけ独りで大きな声で唄いたい。
独り善がりに縋りついた。
弱い僕をもいつかは殺さなきゃ。