おれはでっかいでっかい夢をたくさんみてる男の子。あいつとあのこも抱えきれない夢を抱えてるんだろう。
だからまともな仕事はできないんだ。したくないし。
ライジングサンだってまともに仕事してちゃ毎年いけないよ。
清志郎もおれもあいつもみんな同じだなぁ。優しく包んでくれる。
2015年ももう9日目だ。
あの日から俺はなにかを掴めてきただろうか。
2015年9月7日THE安全ピンはDUCEでライブをした。ある女の子の企画だった。
唐突な出演者依頼で俺は戸惑った。言いたいこともすこしだけいって出ないつもりだったんだ。
だけどそのあとのメッセージのやりとりがやばくておれは結局まくらに無理言って出ることにした。
誰かもわからない子の企画。
だけどもリハのステージに立った瞬間本当に素晴らしい出会いになったなと思った。
企画の彼女は映像の専門学校に通う20歳の俺と同い年の女の子だった。
春には映像会社に就職するため状況。札幌では最初で最後の企画。
札幌のバンドを自分のカメラで収めたいというような趣旨の企画だった。夢見るね。
俺たちは一生懸命やってステージを降りた時。
カメラを俺の真ん前でとっていた企画の女の子が泣いた後のような顔でありがとうっていってきて。その顔おれ忘れらんない。
ていうかカメラ撮りながら泣くなよ〜この〜。
俺たちには確かに絆が深まった。
俺たちはいま夢を見てるんだ。
腹立つ奴らもいたけど関係ない。
お前らとは住む次元が違うのさ。くだらないステージにいつまでも満足してやがれ。
俺たちはやらしさも汚らしさもむき出しにして走っていく。
今日もバイト。あしたはライブ。明後日はバイト。その次はバイトしてからライブ。フリーターソング。清志郎の声が優しく聞こえる。
シンゴと新年あけて会って貸してもらったCD-R。
へへ。
2015年も 1月7日。みんなには申し訳ないけど俺たちが間違いなく1番やばいステージだった。それだけは誰にも譲らない。泣きながら笑ってた顔忘れないよ。夢見る少年少女。俺たちの勝ちっ。