2015年11月29日日曜日

全てはウソじゃなかった


キミとあの日歩いた道を
ぼくは逆の方から
いまゆっくり歩いてる。

そっとなぞるように歩く。
重たいマーチンで
氷の上を歩く。


全てはウソではなかった。
あの日からキミがいないのも
あの日からあなたがいるのも。

全てはウソではなかった。

キミとあの日歩いた道を
いまぼくはゆっくり
逆から歩く。


逆から歩いて思い出す。

全てはウソじゃなかったことを。


マーチがきこえたきた。
遠くからでかい音で
マーチが聴こえてきた。


2015年11月27日金曜日

神様だったら見えるのかしら


唄をうたっていたかったの。
あの時からずっと
それだけを考えていた。

気がつけばエレキギターを持っていた。

はじめから持っていたのは声だけだった。


唄うことが好きだった。
辛いことや苦しいことがあった。
たくさんあった。

それでも一瞬でも
大きな声を出せば
全てが包んでくれた。


あれから
もうどれくらいたっただろうか。


いつの間にか
知らないうちに
バンドをやるようになった。

それまでは誰かが弾くピアノにあわせ
たくさんの仲間と声を合わせていたの。

バンドがやりたかった。
それに憧れていた、



声や大きな音でギターの音を出すことが
この上なく楽しかった。


別れたキミといるよりもだったかも。



うたいたい。

今よりも自由になりたい。


飛んだり跳ねたりして

歌いたい。


歌いたいだけを
ただそれだけを
それだけを求めて

歌いたいだけに
うたうことをやめたこともあった。

ここまで来てしまった。


他にはなんにも見当たらない。

どこをどんな風に思い返しても
僕が思っていたのはそれだけだった。



いつか時を重ねるにつれて
なにかに飲み込まれそうになって

それすらも忘れてしまいそうな夜は
何度もあった。

当たり前だ。

いや、当たり前なんかじゃないか?


それはまぁどっちでもいい話か。



あの時にあの部屋の
重い扉を開けていなかったら
きっと僕はなにもしていなかったろう。


なにもできていなかっただろう。

すごいんだね、音楽って。

どこまでも僕を連れ出すんだ。

神様だったら見えるのかしら?
耳を塞いで
音楽を眺めていたい。



いまその答えはわからないまま。

音楽の食感も味も
手触りもわからないまま。

いや、答えは別にないものだから
いいんだ。


ぼくは確かに見えているし

ぼくの眼の先にある
音楽を。



あの日から
13才からずっと
唄をうたっていた。

ただそれだけだった。


好きなんだ、うたうことが。



理由なんてそれだけだよ。


行こう、その先に

僕は生きたいだけだ。

可愛いパプリカとぼく。

札幌は雪が降ってきたよ。



2015年11月21日土曜日

この「街」に埋もれながら

ひっそりやって来る。
いや、いきなり来る。
んじゃ、じわじわくる。


今朝は変な天気だった。

晴れてたり雨がふったりすぐに晴れたり。

どっちなんだよお前は。

気分屋さんだ、お天気さん。


そう、
もう少しで

いや

もうすぐそこまで


んー。

もう冬だ。


雪も一緒にやってくる。
気温はグッと下がる。

先週はまだまだいける感じだったっけ?

今週は寒いなぁ。
寒さが違う。


雪が降ればこれが変わるのよ。

雪積もってた方があったかく感じたりのよねぇ。


当たり前ばかりだ。

日常が過ぎて
日曜日も過ぎて

お前がいてアイツがいなくて


情熱がある。
溶けない情熱がある。

冷めない夢がある。


埋もれてしまう。
雪の中にこのままじゃ

埋もれてしまわないように
それでも埋もれるのも
悪くないかと思ってみたり

いやいや、
みんな埋もれてるから

わかんねーよって。


ただ、ただ

やることは分かってる。


それをやるだけだ。



冬がくる。

お前が居なくなっても

冬はくる。


俺は唄うし君も唄うだろう。


きっとぶち破れるんだ。


僕らならきっと

やれるんだ。


夏が来たって

同じことじゃないか。


明日は電氣食堂でうたう。

マスター連絡くれないから
もう何時に歌うのかわからない。

わからないまま


僕らは飛び出した。


ドアを開けてくれ!!!

そこはまだ

まだまだ11月だった。

2015年11月5日木曜日

真夜中午前1時

飛び出した。
僕は家を飛び出した。

誰かさんに貰ったマーチンの靴紐を
きつく縛りあげて
ドアを開けた。

夜はまだ始まったばかりの頃に
ギターを一本背負って。


いつもの商店街を歩くと
ふらふらと向かいから1人の男。

まったくこんな夜に俺を呼びつけて
ビール2杯で調子が悪くなったらしい。


少しだけ近くで歌っていたフジくんのうたを僕らはベンチに腰掛けビールを片手に聴いていた。

ふくよかな声だ。横に広がる感じがとても気持ちいい。

と変な男が現れる。

さっき俺にライブハウスの場所を尋ねてきた黒ずくめの男だ。

場所を教えたのはいいが当然
平日のてっぺん寸前で空いてる訳がなかろう。

彼もフジくんの路上を見る事にしたらしい。
それにしてもフジくんと黒ずくめの男の距離がやたら近い。近すぎる。

黒ずくめの男はこちらにやってきた。
エーライフはどこ?だってさ。
クラブを求めてるのか。

まぁ向こう側ですね

と適当に伝えると
彼はどこかに去っていった。


と思ったらすぐ戻ってきて
またまじかで路上をみて
道端をぐるぐる歩きはじめた。

よく風を読んでるような仕草をする。
手袋はいてるし違うんだろうけど。

あれはなんなんだろう。

不思議な人もいるものだ。

通りすがりの女に
拳銃の形を真似た手で
頭を撃ち抜く素振りもみせる。

なんなんだこの人。


気づいたらどこかにいってしまっていた。

うん。なかなか奇妙奇天烈だったなぁ。


あ、そんなことはどうでもいいか。


ふとすると隣にいた光太郎も体調が良くなってきて歌い出したそうな雰囲気をだしてきた。


場所を移動して僕らもうたうことにした。


光太郎さんの機嫌が良さそうな時はすぐにわかる。わかりやすいのか。
この人も不思議な人だなぁと思いながら2人でうたいはじめた。


自分の路上を終えたフジくんも来てくれて路上が終わると3人でビールを買ってベンチに座ってのんでいた。

他愛のなさ過ぎる11月。

フジくんと会うのは2回目。
とても気持ちの良い人だ。

気がつけば4時だ。
2時には帰るといってたのに。

困ったもんだ。眠い。


わかってる。
2度と僕とは会おうとしない君が
時折気にかけてこれをよんでること。

もの好きなものでくだらないとわかっていて読んでる君のこと。

わかってんだ。

ところで
忌野清志郎を崇拝しすぎて
おかしなひとってのは
多かれ少なかれ
無い話ではなないと思うんだ。


何でもかんでも鵜呑みにしちゃいかんさ。
清志郎は少なくとも誰かを狂わせたりしちゃったんだ。
勝手に狂っただけなんだけど。

おかしなはなしだよ。
伝道者だとか申し子だとかさ。

そんなこと言う人たちがいるんだもの。

もっと自分でいてほしいね。
もう好きなものはわかったから
自分が自分であるために
ね。

尊敬はするけど崇拝はしない。
神様は信じない。
生きてる誰かを信仰するなんて。

となると
やはりロックンロールも宗教じみてるなぁなんて思う時もある。

あれは別に救ってくれないんだよね。
絶対。それ分かってるから。
ロックンロール教ができたとしても
はいらないもんね(笑)


ああ、どうでもいいはなしについでどうでもいいはなしだ。

またどこかで会いましょう。
さらば。

それでも君が好きだというなら
それでいいってことだよ。
なるべく誰かを
傷つけない方法を探してるんだ。










2015年11月3日火曜日

196円とピック

財布の中の小銭はそれだけだ。

お札なんて入ってるわけがない。

仕方ない。丁度いい。
歩いて帰ることにしよう。

今日は少しだけ暖かく感じる。
残りの小銭で安い発泡酒を買い
飲みながら歩くことにしよう。

北34条から西11丁目。


気分は別によくないけど
君の好きだった歌を聴きながら
帰ろう。

こんな日なんだ。
少しくらいいいだろう?

気がつけば11月だった。
まったくもう。
どうかしてるよ。

もういくつになったかね。
おまえさん。

おれはもうおじさんみたいなもんだよ。
冗談なんかじゃないさ。

甥っ子が生まれたんだ。
ほんとにおじさんになっちまった。


あれから
どれだけの年月がたっただろうか。
キミ、どれだけ大人になったんだろう。


俺は別に変わらずこの調子。

このところは良いことも悪いこともないかも。
変わったことはたくさんあるけど。

中身はべつに。
意気地のないままだよ。


うん、ああ。

去年の返事はなかったっけ。

うん、別に気にしてない。

大丈夫。


もう、誰もいなくても大丈夫だよ。

いまはそっとしておいてほしいんだ。

もうだれもいなくても平気。

そっとしておいてほしいんだ。


君の好きだったうた。
冬のこと。将来の話。
クリスマスプレゼント。映画館。
メダルゲーム。11月のコンサート。
寒さとか
いつもダサい格好してたとか。



足はやっぱり疲れやすい。

みんな風邪を引かないように。
さようなら。

2015年11月2日月曜日

君が君であるために


なにが正しいかなんて
俺にはわからないし
答えなんてありゃしないの
わかってるのよ

ただいま君がやりたいことをやってくれてたらいいなぁ

なりたかったものにはなれなくても
今この瞬間に
またなりたいものが見つかれば


少しずつ時は進み
少しずつ歳をとって

誰かを傷つけてしまうことが
きっとこの先あるだろう
なにも信じられない時間が
くるだろうな

それでも信じなくちゃいけない
時もくるだろう
駆け抜けるだろう


君にはわかってほしい

だれかを想い
生活してほしい


くだらない毎日かもしれない
やるせないことばかりかもしれん

嫌な人たちばっかりで
自分の居場所がないかもしれない

お前を傷つける奴がいるかも


それでも傷つけられないアンタが
消えてなくなりませんように


人生は続く

答えもなく当てもなく

旅は続くだろう



意味のわからないことが起こる
理不尽なこともある
嫌な奴もいる
悲しい事件がある

よくならないことばかりで
消極的になるよなぁ



この国は
どうなるんだろう

もしかしたらもうこれ以上はなにも生まれず
殺していくだけかも


ああ、
それでも何かを信じて



君の心は死なせないで



僕らがいつか
すべての人が
笑顔になれる日を

願っていて



出来れば
だれも傷つけずに
いたいけど

そんなことはみんながみんな
できる話じゃないよなぁ。



わからないことばかりだけれども
転がって転がるんだ

知らないことばかりだから
知ろうとするんだ


そして俺は
ロックンロールになって

俺は俺の道を

君は君の道を



その途中で会おう。

ライブハウスで待つ

路上で流してるかも

はたまたレコード屋か


俺は俺の
あくまで
ぼくのままの

片手で足りるような
いまの浅はかな人生を
歌うだけだ。

きっとこれから増えてくことがまだまだあるから


歌わなきゃいけない。


おれは

ロックンロールが

やりたいんじゃない



ロックンロールになりたい。


俺を笑える奴は笑ってくれ
真剣に笑えよ。

おやすみなさい。